お宮参りに着用しようと出されたら全体に変色があり持ち込まれました。
長年の保管でカビが出て変色してしまっています。まず丸洗いをして目に見えていないカビの要素を取り除きます。
その後、変色箇所に固さ(タンパク分が残っている)がないか確認します。今回は大丈夫だったので、変色箇所を順番に漂白しました。
花柄(白地)や鶴には胡粉が使われているため、変色は胡粉を使い上塗りすることでわからなくしました。
最後に、漂白をしたため地色(ピンク)がわずか薄くなったところを色補正をして完了です。
お宮参り、七五三参りなどの祝着は着用から着用までの保管期間が何十年と空くことがあるので、湿気によるカビで今回のような事例が多いです。ケースによって修復できない事もあるので、お気をつけて下さい。