雨で濡れてしまった、女児の祝着です。地色の赤色が白場に打ち合い、柄色からも色が泣き出しています。

　柄場をアップにすると、しっかりと泣き出しているのがわかります。色止めがしっかりされてないのでしょう。

裏生地（胴裏）が付いているので、色抜き作業をする上では、これだけ色落ちすると作業中に水を使用するため、裏に色移りするので部分的に解くことになります。

 柄色がいっしょに抜けてしまわないようにテストして、色補正しなくて済むよう薬品を選びます。白場でも抜染力のあるものを使うと、周りより白くなり補正をしなければならないので注意します。

後は作業中に、色がにじんで行かないよう気をつけながら進めていきます。

子供の祝着は、色止めがされて無かったり、金箔などの加工が不十分な物があるので、しみ抜きする時はテストが欠かせません。場合により処置できないこともあります。