今回は、お着物に付着する汗に関してです。
お着物をお召しになり、手や肌が直接触れ易い部分とは、衿筋・袖口と周辺・お端より(上前側)・上前ひざ上付近で汗や皮脂よごれが付着します。
一方、着物の内側から汗が浸透し易い部分は、脇汗・背から胴回り・肘裏・膝裏に見受けられます。
汗に関しては、上記の箇所をチェックされてから保管されると良いと思います。汗は放って置くと徐々に地色に影響し、経年してから変色するので、何年もお召しにならないときは、汗抜きを含めたお手入れをオススメします。
上の画像は無地の袷の下前胸です。(画像が乱れてすみません)見えずらいのですが、この状態では目視で汗が入っているのが見分けが付きません。ただ、胴裏にはシワが残っており、これが汗が蒸気で浸透した形跡になります。
そこで、胸に精製水を霧吹きしてみた所が下の画像です。
中央付近に楕円形をナナメにした様な汗型が、浮かんできました。このお着物の様にシーズンに一度だけお召しになられたもので、汗をかいた意識が無くても、汗が通っていることが結構あります。
現状、巣ごもり状態が続き中々、着物で着飾り外出する機会が伺えないまま、衣替えの季節を迎えそうですが、お召しになれる日を想いながら、梅雨に入る前に普段できない虫干しを兼ねて、お着物の総点検をされてみてはどうでしょう‼️